短編映画『15歳の小説』15 Year old Novel
現実と夢が、少女の中で交差する。
少女は小説を書く。
「犯人の正体を知るために。」
中学3年生の比凪(ひなぎ)は、両親の離婚をきっかけに、祖父が暮らす田舎の集落へ引っ越してきた。
10歳の頃に見た父の不倫現場の夢。それが現実だったことを知ったとき、比凪の中に芽生えたのは、罪悪感と自己嫌悪だった。両親が離婚したのは自分のせいだと信じて。
そして、静かな集落で起こった衝撃。
クラスメイトが殺された。
その夜、比凪は再び夢の中で事件と出会う。
毎朝迎えに来る絵麻。プリントを届ける智子。
揺れ動く関係性の中で、比凪は夢に現れる恐怖と向き合い、小説として記録し始める。
「夢の中で少女が殺される」
それはこれから起こることなのか。すでに起きてしまったことなのか。
夢の中、伸びてくる犯人の腕が、比凪の現実を静かに浸食していく。
やがて、真相に辿り着いた時、絵麻が姿を消してしまう。
【監督コメント】
本作は、15歳という「子どもでも大人でもない」不安定な年齢を生きる少女たちの物語です。
身近な事件に心を揺さぶられながらも、どうにか日常を取り戻そうと葛藤する姿を描きました。
等身大の中学生たちが選ぶ小さな決断の積み重ねを、ぜひスクリーンで見届けてください。
【制作背景】
本作は、九州のこどもたちに「演じる場」を届けることを目的に制作された作品です。
演技を学ぶ機会が少ない佐賀では、才能ある若者が中央へ進む前に地元での実績を積むことが難しいのが現状です。
だからこそ、地域発の映像作品を作り続けてきました。
今回の『15歳の小説』も、そうした志のもとで生まれた一作です。
映画を通して、自分自身と向き合う機会を。未来を描くきっかけを。
【STORY】
両親の離婚で田舎に引っ越してきた中学3年の比凪。
10歳の頃に「夢で見た」父の不倫が現実だったショックから、自分を責め続けていた。
そんなある日、集落で同級生が殺される事件が起こる。
比凪は再び夢の中で、事件と向き合うことになる。
小説を書きながら犯人の正体に迫る比凪。そして、絵麻が姿を消したとき、比凪はある真実に辿り着く。
【キャスト】
愛純百葉/竹下愛咲美/庄司琴音/福澤 究/中里ゆみ/中尾新吾
【スタッフ】
監督・脚本・編集:江口寛武
撮影・照明:村中飛公、江口寛武
録音:流合マキ、中里ゆみ
スチール:中村幸志朗、奥 勝浩
ヘアメイク:庄司啓子
演技指導協力:福澤 究
脚本制作協力:流合マキ
制作:WAKO、HYUGA.E
機材協力:TOY FILM
ロケ協力:株式会社サライ
製作協力:Office Sun9、(株)A-LIGHT、OKU STUDIO、CGEinc.、ACALINO PRODUCTION、TOKIWA WRITERS CLUB
企画・製作:SAGA SHORT FILM
製作日記
2022年12月にプロットから脚本の制作を開始。
企画書、イメージコンテ、ロケハン、スタッフィング、キャスティング、衣装、小道具、楽曲、各所への連絡、許可取り、日程決め、追加機材の手配、撮影時の駐車場の確保など、制作に必要な準備と並行しながら、1月に小城市で映画冒頭の雪のシーンを少人数で撮影。
シナリオライターの方と相談しながら制作していた脚本の初稿が完成。
そして2月に行った中学生役キャストの募集には 3日間で23名の応募があり、その中から一次審査を通過した5名の方にオーディション兼・映像演技ワークショップに参加して頂きました。
青天時、雨天時、それぞれの香盤表を制作し、3月に佐賀市富士町でメインの撮影に臨み、無事にクランクアップ。
そこから約3ヶ月間のポストプロダクション作業(本編・予告編・メインビジュアルなど)を経て、6月に完成披露上映を行う運びとなりました。
上映
◇「15歳の小説」完成披露上映
日程:2023年6月25日(日)
会場:ふくふくプラザ(福岡県)
◇「SSFF能古島国際映画祭2023」入賞/上映
日程:2023年10月22日(日)
会場:のこのしまアイランドパーク(福岡県)
◇「大牟田映画祭2023」入選/上映
日程:2023年11月4〜5日(土/日)
会場:Aurea(福岡県)
◇「第3回ワクワク祭」招待上映
日程:2024年3月20日(水/祝)
会場:エスプラッツホール(佐賀県)
◇「インディーズ映画上映会」招待上映
日程:2024年6月1日(土)
会場:アトリエPentA(長崎県)
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