短編映画『私だけの森』
見知らぬ土地の、森の奥。そこにいたのは、赤い服の女の子。
両親が離婚準備に入った夏。
9歳のももは、父方の祖父母の家に預けられることとなった。
蝉の声が降りそそぐ、なじみのない土地。遊ぶ友達もいない2週間の滞在。
退屈を持て余すももに、祖父がふと「森には何かがいる」と語る。
その言葉に導かれ、ももは森へと足を踏み入れた。
その奥にいたのは、真っ赤な服の女の子。じっとこちらを見つめていた。
環境の変化、家族のゆらぎ。
幼い少女が無意識のうちに抱える葛藤と、見えない心の声。
祖父母の静かな見守りの中で、ももは少しずつ「自分の気持ち」に向き合いはじめる。
少女の心象と自然の風景が重なり合いながら進む、繊細で静かな成長の物語。
【作品データ】
出演:愛純百葉/七海りのん/中尾新吾/定松みつ子/小松原修/蛭川裕子
脚本・撮影・監督:山城彩香(佐賀大学芸術地域デザイン学部)
音声・撮影補助:吉川千夏、佐藤徹平、岡山空知、西遼太郎
協力:江口寛武(SAGA SHORT FILM)、佐賀県フィルムコミッション
タイトルデザイン:中島亜美
音楽:「悲劇の舞台」 Ryo Lion
本作は、少女のひと夏をとおして、家族の変化に向き合う勇気と、小さな再生の希望を描いた短編映画です。
観る者それぞれの子ども時代と静かに響き合う、深い余韻を残す作品となっています。
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『私だけの森』DVD販売中
森の奥で出会ったのは「私」だったのかもしれない。
家族の変化と向き合う少女のひと夏――
静かな風と蝉の声が心を包む短編映画『私だけの森』
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